短時間で対象を描く「ジェスチャードローイング」、2500ポーズ目まで来ました。
▼過去のジェスチャードローイング関係の記事はこちら
前回のまとめが2月だったので、随分あいだが空いてしまいました。途中でドローイングを休んでいた時期があって、最近また再開したところです。
ドローイングをする目的
わたしは「イメージをシンプルに描きだす」ためにジェスチャードローイングを続けています。あとで再構築できるくらいの最低限の情報で描きとめるのが目標です。
今回は2000〜2500体分のドローイングをふり返りながら、取り組み方の変化を見ていきましょう。
頭部のアタリ
まず、前回考えていた「自分が理解できるアタリを模索する」というところ。
頭部のアタリがうまくとれないというのが悩みでした。
わたしは眼鏡のフレームを意識する前回のアタリを発展させて、なんとなくですが頭部のアタリをとれるようになりました。以下のような三角形を基本にしています。
他の部分も描いてあるので分かりづらいのですが…顔部分を逆三角形で捉えるような形です。
上の辺は目の位置、下の頂点は顎の位置です。これと耳の位置があるとわたしは頭部を理解しやすいです。
ただこれは頭部というより、顔面の角度を描き留めていると言えます。
わたしはどうも後頭部の位置をとるのが苦手なようで、頭部全体を描こうとすると体とのバランスが崩れます。頭全体ではなく顔の位置と角度が個人的には欲しい情報なので、そこを優先してほかは余裕があるときに補足していく形にしました。
また、この描き方はわたしには分かりやすいですが、おそらく他者が見たときには読み取りづらいです。初期のアイデア出し用の描き方なので、誰かと共有する場合は描き足すことも必要ですね。
ドローイングの休止と再開
さて、ここまででだいたい人体は描けるようになったかな?ということで、わたしは一旦ジェスチャードローイングを止めました。
最近また再開したのは、スピード感覚が鈍ってきているような気がしたのと、描いたものを見返したときに「あまり読み取りやすくないな…?」と感じたためです。
ドローイングの取り組み方で変えたこと
再開するときには、取り組み方にいくつかの変更を加えました。
それは以下のようなものです。
- 描くタイミングを決める
- 紙ではなくデジタルで描く
- 30秒で描く
- 描くスタイルを変える
これは一気にではなくて、そうしたほうが自分が求めるドローイングに近そうだと思って、徐々に変えていきました。それぞれ詳しく見ていきましょう。
描くタイミングを決める
一旦ドローイングを休んだ理由には、継続したかったけれど習慣づけできなかったという面もありました。スキマ時間にやろうと後回しにしていたら、そのまま忘れてしまうことが度々あったんですね。
そのため再開後は、取り組むタイミングを決めました。
わたしは朝パソコンの電源を入れたときに、タブレットでジェスチャードローイングをすることにしています。パソコンはほぼ毎日同じ時間に使うし、タブレットもそばに置いているので、そのタイミングを利用することにしました。
それからは同じ時間に、ほとんど忘れずにドローイングを継続できています。
紙ではなくデジタルで描く
わたしはジェスチャードローイングを再開するとき、それまでの紙と鉛筆ではなく、デジタルで描くことにしました。
紙と鉛筆で描くことには慣れていました。しかしデジタルで描こうとすると、アナログの慣れた感覚と描き味が違ってうまく描けませんでした。
これはつい最近まで大きな悩みでしたが、ブラシを調整すればデジタルでもいい線が描けるとわかり、もっと触れる機会を増やしたほうがいいと考えました。
今はiPadとApple Pencilで描いていて、最終的には板タブレットとパソコンで描けるようにしたいです。
▼デジタルのブラシをいろいろ試してみています。筆圧との関係がけっこう難しいです
デジタルで描きたい理由はもうひとつあって、ブログなどでドローイングを共有するときの手間を省きたいと思っていました。紙は撮影や加工でけっこう時間がかかっていたので、それがないのもデジタルの魅力でした。
30秒で描く
わたしはドローイングの多くを1分で描いています。もともとポーズのアイデア出しの時間を短くしたくて取り組んでいるからです。
1分もだいたい描けるようになったと思ったとき、試しに30秒で描くようにしました。そこで気づいたのは、今までの描き方だと30秒では間に合わないということでした。
線を引くスピードを早めれば全体が荒くなるし、単純に線を減らすと動きが読み取りづらくなりました。常に描ききれない感覚で、どう描けばいいかわかりませんでした。
▼どこを描き留めればいいのかわからず、歪んだり読み取りづらくなってきたドローイング(30秒)
そこで必要になったのが、描くスタイルの変更です。
描くスタイルを変える
それまでの描き方が30秒ではうまく行かなかったので、ちょうどいい描き方を探しました。
そのうち、線が少なくてもポーズやアクションがよく伝わるドローイングに目が留まりました。細部を省略した、シルエットが際立つ描き方です。わたしはこのシンプルさを身につけたいと思いました。
今はそれらの作例を模写したり、意識しながらドローイングを続けています。
▼最近のドローイング
ドローイングを見て、「あれ、冒頭で考えた三角のアタリはあまり使っていないの?」と思った人もいるでしょうか。
いろいろ描き方を試していて最近思ったのは、「型」を持っていると早く描けるということです。
上がった肩はこう描く、横顔はこう描く…などの型を持っておくと、どう描くかで迷う時間が減るので全体を描ききることができます。その意味でも、すでに型のできているドローイングから学ぶのは重要だと改めて感じました。
冒頭の三角のアタリもひとつの型として持っておいて、無理に当てはめず必要なときに使うようにしています。
まとめ
「こういうドローイングを描きたいな」というものを見つけた時、自分の目標がまだ粗かったことがわかりました。
わたしの目標は「イメージをシンプルに描きだす」だったんですが、そもそもどのくらいシンプルにしたいのか、よく決めていないまま進めていたんですね。
今回ゴールが定まったのはとても良かったなと思います。
そして「型」を知るためにはある程度の量のドローイング資料が必要なのですが、意外と求める資料にたどり着くのが難しいです。(ドローイングは最終的な作品ではないので、公開されることが少ないのかもしれません)
できればもう少し資料も集めたいので、いろいろ探しているところです。
またドローイングが進んだら共有したいと思います。
以上、ジェスチャードローイング2500体目のふり返りでした。
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